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NAS 249

VirtualBoxを使用した仮想マシンの構成

VirtualBoxを使用してASUSTORポータルで仮想マシンを構成して実行します

2024-11-01

コースの目標

このコースを修了すると、下記のことができるようになります:

  1. VirtualBoxを使用して、ASUSTORのNASで仮想マシンを構成して実行します。
  2. モバイルデバイス(ノートブック、スマートフォン、タブレット)で仮想マシンを実行します。

前提条件

受講前提条件:

なし

次の項目についての知識を持つ受講生を対象としています:

なし


概要

1. VirtualBoxの紹介

2. 仮想マシンの構成

2.1 ADM上のVirtualBoxの表示言語を設定します

3. リモートデスクトップ接続の構成

4. VirtualBox GuestAdditionsのインストール

4.1 ADM上のVirtualBoxを介したインストール

4.2 ASUSTOR Portal 経由でのインストール

5. モバイルデバイスからの仮想マシンの実行

6. NASファイルアクセス

7. NASの再起動時に仮想マシンを自動的に起動します

8. 注意事項





1. VirtualBoxの紹介

VirtualBoxは、Oracle Corporationによって保守・開発されています。VirtualBoxを使用して、複数のオペレーティングシステムをインストールして実行します。


  • 使用制限

サポートされているモデル

AS52、53、54、63、64、70、Lockerstor (AS66)、Lockerstor Gen2 (AS67)、Flashstor (FS67)

(*) AS31、32、50、51、61、62

(**) Lockerstor (AS65)、Lockerstor Pro (AS71)、Lockerstor Gen3 (AS68)、Flashstor Gen2 (FS68)


*これらのモデルでは、システムハードウェアの制限により、通常のプログラムは正常に実行できますが、マルチメディアは実行できません。

**これらのモデルでは、HDMIの使用はサポートされていません。

メモリ

4GB以上を推奨

オペレーティングシステム

  • Windows 8.1、Windows 10、Windows 11
  • Windows Server 2012、2012R2、2016、2019、2022
  • macOS 10.15、11、12、13
  • Ubuntu 18.04 LTS、20.04 LTS、22.04
  • Debian GNU/Linux 10、11
  • Oracle Linux 7、8、9
  • CentOS
  • さらに詳しく

Virtual BoxのゲストのOSリスト

https://www.virtualbox.org/wiki/Guest_OSes

仮想マシンの最大同時数

ASUSTOR Portalのインターフェースでは、一度に1台の仮想マシンしか実行できませんが、バックグラウンドで複数のマシンを同時に実行できます。バックグラウンドで同時に実行できる仮想マシンの数は、システムのCPUとメモリによって異なります。

RDPおよびUSB2.0/3.0 デバイスのサポート

ライセンスの制限により、VirtualBox拡張パックは手動でインストールする必要があります。




2. 仮想マシンの構成

このセクションでは、VirtualBoxを使用して仮想マシンを構成する方法を示します。まず、以下のアイテムをご用意ください。

  • キーボードとマウス
  • インストールするオペレーティングシステムのディスクファイル

ステップ 1

ADMにログインし、[App Central]を開いて、次のアプリがインストールされていることを確認します。

  • ASUSTOR Portal (*)
  • VirtualBox
  • VirtualBox Extension Pack
  • VirtualBox Language Pack (オプション: ADM上のVirtualBoxの表示言語を設定する必要がある場合は、このアプリをインストールしてください。)

注:(*) HDMIをサポートしていないモデルの場合は、ASUSTOR Portalは利用できないためインストールは不要です。



ステップ 2

キーボードとマウスをNASに接続し、VirtualBoxアイコンをクリックします。

注:HDMIのないモデルには、キーボードとマウスは必要ありません。
インストールと設定は、ADM デスクトップのVirtualBoxを通して行われます。


  • ADM:ADM で VirtualBox を使用する場合は、必ずサービスまたは Web センターで Web サーバーを有効に してください。



  • Portal:


ステップ 3

VirtualBoxを開くと、次の図に示すようなVirtualBox管理画面が表示されます。ここでは、仮想マシンを追加および管理できるようになります。


ステップ 4

[新規]をクリックして、新しい仮想マシンの構成を開始します。


ステップ 5

仮想マシンの名前を入力して、インストールするオペレーティングシステムの種類を背託して、[次へ]をクリックします。

  • Portal:


  • ADM:


ステップ 6

次に、仮想マシンに割り当てるメモリ(RAM)の量を選択する必要があります。割り当てるメモリが多いほど、仮想マシンのパフォーマンスはスムーズになります。メモリを割り当てたら、[次へ]をクリックして続行します。
注:仮想マシンにメモリを割り当てるときは、NASのメモリ使用量を考慮することを忘れないでください。


ステップ 7

このとき、仮想マシンのハードドライブ設定を構成する必要があります。これらの設定は次のとおりです。

  • 仮想ハードドライブの作成
  • 仮想ハードドライブファイルのプロパティ構成
  • 仮想ハードドライブ拡張のプロパティ構成
  • NAS上の仮想ハードドライブの場所を選択し、そのサイズを構成します。(注:仮想ハードドライブのデフォルトの場所は [/home/admin/Virtualbox VMs]です。

[今すぐ仮想ハードドライブを作成する]ラジオボタンを選択し、[作成]をクリックします。


新しい仮想ハードドライブに使用するファイルの種類を選択します。この例では、[VDI (VirutalBox Disk Image)]を選択し、[次へ]をクリックします。


新しい仮想ハードドライブを使用時に拡張する(Dynamically allocated)か、最大サイズで作成する(fixed size)かを選択します。この例では、[Dynamically allocated]を選択し、[次へ]をクリックします。


次に、仮想ハードドライブの名前を入力し、NAS上でその場所を選択して、そのサイズを構成する必要があります。この例では、VirtualBoxのデフォルトの場所とサイズ(50 GB)を使用して、[作成]をクリックします。

注:512 GBを超える仮想ハードディスクを作成する場合は、入力ボックスに容量を直接入力してください。 容量が、VDIが格納されているボリュームの使用可能な容量を超えないようにしてください。


ステップ 8

仮想マシンを作成すると、VirtualBox管理画面にその名前が表示されます。次に、仮想マシンの次の設定を構成します。

  • CPU設定
  • ビデオメモリ設定
  • インストールするオペレーティングシステムのCD/DVDイメージファイル

まず、CPU 設定を行います。 [設定]をクリックし、[システム]を選択し、[プロセッサ]タブを選択してCPU 設定にアクセスします。(CPU 割り当てを構成するときは、NASのハードウェアパフォーマンスを考慮してください。)


次に、[表示]を選択してビデオメモリを設定します。
まず、[3Dアクセラレーションを有効にする]オプションと[2Dビデオアクセラレーションを有効にする]オプションを選択してから、ビデオメモリを[128 MB]に設定してください。


ADM で VirtualBox を使用して仮想マシンを構成する場合は、必ずリモートディスプレイを有効にします。

  • [設定]の[表示]で[リモート表示]を選択します。
  • サーバーを有効にし、[ネットアドレス]の下にNASのIPアドレスを入力します。[OK]をクリックして保存します。


次に、[ストレージ]を選択し、[空]を選択して、[光学ドライブ]アイコンをクリックします。
[仮想CD/DVDディスクファイルを選択してください…]を選択します。
この時点で、NASを参照して、インストールするオペレーティングシステムの仮想CD/DVDディスクファイルを選択できます。
ファイルを選択したら、[OK]をクリックします。



注:ASUSTOR PortalからCD/DVDイメージファイルを選択する場合は、[/]をダブルクリックしてから[ボリューム1]を選択し、NAS上のデータを参照できます。


ステップ 9

仮想CD/DVDイメージファイルがマウントされていることを確認し、[スタート]をクリックしてオペレーティングシステムのインストールを開始します。


  • ADM:

Windows用のリモートデスクトップ接続を使用して、NAS IPアドレスに続けて、コロンとポート番号を入力します。 例:192.168.1.100:3389。その後、仮想マシンに接続できるようになります。

ユーザーは、Windowsで「リモートデスクトップ接続」と検索して、Windowsでリモートデスクトップを起動できます。


  • Portal:

ポータルでインストール画面が開いたら、ウィンドウ上部の[表示]をクリックし、[フルスクリーンモード]を選択します。これで、オペレーティングシステムのインストールを開始する準備が整いました。


以下のメッセージが表示された場合は、[このメッセージを再度表示しない]を選択し、[切り替え]をクリックしてください。


注:ホストキーは、デフォルトで右Ctrlキーとして定義されています。



2.1 ADM上のVirtualBoxの表示言語を設定します


ステップ 1

  • [App Central]を開き、[VirtualBox Language Pack]を選択して、インストールします。
  • インストールが完了したら、ADMデスクトップのを[VirtualBox Language Pack]クリックします。


ステップ 2

  • [表示言語]をクリックし、変更したい言語を選択して、[適用]をクリックします。
  • このアプリを閉じて、ADMデスクトップの[VirtualBox]をクリックして、PHPVirtualBoxの表示言語が変更されていることを確認してください。




3. リモートデスクトップ接続の構成

VirtualBox Extension Packは、VirtualBoxでリモートデスクトップ接続を有効にするために必要であり、HDMIをサポートしていないモデルに必要です。
HDMIポートがないため、VMへのオペレーティングシステムのインストールとVMでの操作はすべて、リモート接続内で行う必要があります。

必ずサービスまたは Web センターで Web サーバーを有効に してください。これらの設定は、ADMのVirtualBoxを使用して設定できます。

  • [設定]の[表示]で[リモート表示]を選択します。
  • サーバーを有効にし、[ネットアドレス]の下にNASのIPアドレスを入力します。[OK]をクリックして保存します。


設定を調整したら、Windows用のリモートデスクトップ接続を使用します。
NAS IPアドレスに続けて、コロンとポート番号を入力します。
例:192.168.1.100:3389。その後、仮想マシンに接続し、OSをインストールして、仮想マシンを実行できるようになります。

注:ユーザーは、Windowsで検索「リモートデスクトップ接続」と入力して、Windowsでリモートデスクトップを起動できます。


注:ChromeとFirefoxの新しいバージョンは、Adobe Flashをサポートしなくなりました。ADM VirtualBoxでは、コンソールをクリックして、Flashをサポートしていないwebブラウザーを使用してリモートディスプレイに接続することはできません。




4. VirtualBox GuestAdditionsのインストール

オペレーティングシステムのインストールが完了したら、VirtualBox Guest Additionsをインストールします。
このセクションの2つの例では、HDMI (ASUSTOR Portal) とADM上のVirtualBox(ADM Webブラウザーインターフェイス)を介したインストールについて説明します。


4.1 ADM上のVirtualBoxを介したインストール

ステップ 1

Chromeを開き、ADMにログインします。 ADMデスクトップからVirtualBoxを開きます。


ステップ 2

VirtualBoxを開いた後、実行中の仮想マシンをクリックします。次に、ツールバーの[設定]アイコンをクリックし、[ゲスト追加機能のインストール…]を選択します。


ステップ 3

表示されるメッセージボックスの[OK]をクリックします。


ステップ 4

Windows用のリモートデスクトップ接続を使用して、NAS IPアドレスに続けて、コロンとポート番号を入力します。
例:192.168.1.100:3389。その後、仮想マシンに接続できるようになります。

ユーザーは、Windowsで「リモートデスクトップ接続」と検索して、Windowsでリモートデスクトップを起動できます。


ステップ 5

  • Windowsでファイルエクスプローラーを開き、「このPC」を選択して、「VirtualBox Guest Additions」をクリックします。


  • [VBoxWindowsAdditions.exe]を右クリックし、[管理者として実行]を選択します。その後、インストール手順に従います。



4.2 ASUSTOR Portal 経由でのインストール

ステップ 1

[デバイス]をクリックし、[ゲスト追加CDイメージを挿入…]を選択します。


ダウンロードとインストールが完了したら、オペレーティングシステムからCDドライブデバイスにアクセスします。下の図に示すような画面が表示されます。


ステップ 2

インストールを開始するには、CDドライブのコンテンツを参照し、[VBoxWindowsAdditions.exe]をダブルクリックします。


注:32ビットオペレーティングシステムをインストールしている場合は、[VBoxWindowsAdditions-x86.exe]を選択してください。


ステップ 3

セットアップウィザードが表示されます。すべての設定手順で[次へ]を選択します。インストールが完了すると、システムは仮想マシンの再起動を要求します。セットアップウィザードの最後のステップで、[今すぐ再起動]ラジオボタンを選択し、[完了]をクリックします。


これで、仮想マシンの基本構成が完了しました。NASとPCを組み合わせた便利なエクスペリエンスを楽しむことができます。




5. モバイルデバイスからの仮想マシンの実行

仮想マシンを構成し、VirtualBoxゲスト追加機能をインストールした後、任意のモバイルデバイス(ノートブック、スマートフォン、タブレット)を使用してNAS上で仮想マシンを実行できます。


5.1 ノートブック

  • NAS IPをWebブラウザーに入力してから、ADMにログインします。ADMデスクトップからVirtualBoxを開きます。


  • VirtualBoxを開いた後、オペレーティングシステムを選択し、[スタート]ボタンをクリックします。



5.2 スマートフォン/タブレット

スマートフォンやタブレットから仮想マシンを実行するための推奨アプリをダウンロードしてください。適切なIPアドレス、アカウント名、パスワードを入力すると、アプリを使用して仮想マシンを実行できるようになります。

  • Androidデバイス:Google Playからリモートデスクトップクライアントをダウンロードしてください。


  • iOSデバイス:Apple App StoreからMicrosoftリモートデスクトップをダウンロードしてください。





6. NASファイルアクセス

仮想マシンに保存されているファイルにどのようにアクセスするのでしょうか?

次の図で、「VM 1」は作成した仮想マシンを表しています。「ファイル」は、VM 1に保存されているファイルを表します。
NASストレージの観点から、NASはVM 1を単一のファイルとみなします。したがって、一般的なファイルアクセス方法を使用してVM 1にアクセスする場合、表示できるのは1つのファイルのみであり、そのファイルを開いて追加のコンテンツやファイルを表示することはできません。


仮想マシン内からNAS上のファイルにどのようにアクセスするのでしょうか?
ファイルの共有と操作の利便性に基づいて、仮想マシンからNAS上のファイルにアクセスする最速の方法としてSamba/CIFSを使用することをお勧めします。このファイルアクセス方法は、通常のコンピューターで使用する方法とまったく同じです。
NAS上の共有フォルダにアクセスする場合でも、NASに接続されている外付けハードドライブにアクセスする場合でも、新しいことを学ぶ必要はありません。




7. NASの再起動時に仮想マシンを自動的に起動します

ADMは、起動時に順番に保存された起動スクリプトを実行できます。 NASの電源をオンにすると、仮想マシンを起動するためのスクリプトを追加できます。

注:以下の例では、Windowsを使用してスクリプトファイルを編集およびアップロードしています。 スクリプトを直接編集するには、SSHを使用してシステム管理者アカウントでNASにログインし、viを使用してスクリプトを直接編集します。


ステップ 1

  • コンピューターでテキストエディターを使用して、「S99xxxx.sh」という名前の新しいファイルを作成します。
  • 次のスクリプトを入力してファイルを保存します。
  • #!/bin/sh
  • /opt/VirtualBox/VBoxManage startvm VMNAME --type vrdp &
  • VMNAMEは仮想マシンの名前です。

注:ファイル名には、プレフィックスとしてS99が含まれている必要があります。これは、起動されたシェルスクリプトのADM定義のファイル名と実行シーケンスです。ファイル名の残りの部分はカスタマイズできます。 ファイル拡張子は「sh」です。 ファイルの名前が重複してはなりません。
例:S99autoboot-vm.sh


ステップ 2

  • 保存したshファイルをNASの[ /usr/local/etc/init.d/ ]にアップロードします。
  • S99*.sh の所有者が管理者アカウントまたはrootであることを確認してください。
  • S99*.shのファイルアクセス権限を0774に変更します。

注:所有者には必ずS99*.shの[x](実行)権限を付与してください管理者グループに権限を付与することはオプションです。


ステップ 3

  • NASの電源がオンになると、適切に構成されたシェルスクリプトが順番に実行されます。
  • NASの電源がオンになると、構成された仮想マシンが自動的に起動し、対話できるようになります。




8. 注意事項

ASUSTOR Portalは新しい仮想マシンを検出し、ショートカットアイコンとしてASUSTOR Portalインターフェースに追加します。
この機能を無効にしたい場合は、ASUSTOR Portal内から[設定] [VirtualBox]にアクセスしてください。



参考

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