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NAS 202

SSDキャッシュの使用

SSDキャッシュを使用して、NASを高速化する方法を学びます

2024-11-18

コースの目標

このコースを修了すると、下記のことができるようになります:

  1. SSDキャッシュを設定して、NASを高速化すること。

前提条件

受講前提条件:

なし

次の項目についての知識を持つ受講生を対象としています:

なし


概要

1. SSDキャッシュの紹介

2. SSDキャッシュの設定

3. SSDキャッシュの削除

4. 注意





1. SSDキャッシュの紹介

SSDキャッシュには、読み取りと書き込み読み取り専用の2種類のモードがあります。SSDを1台使用する場合は、読み取り専用モードだけです。SSDが2台以上の場合は、読み取りと書き込み、読み取り専用の2種類のモードが利用可能です。

SSDの台数に応じて、対応するRAID構成にさまざまなモードが自動的に作成されます。
読み取り専用モードでは、RAID0は2台以上のSSDで自動的に作成されます。読み書きモードに設定されている場合、2つのSSDは自動的にRAID 1を確立します。3つのSSDはRAID 5を作成し、4つのSSDはキャッシュのためにRAID 10を設定します。これは1つのドライブに障害が発生した場合のデータ消失を保護するのに役立ちます。

容量は使用するRAIDレベルによって異なります。
RAID0はすべてのドライブの容量を組み合わせたものです。RAID1は容量の半分が使用可能となり、残りの半分はミラーリングとなります。RAID5は1台を除くすべてのドライブの容量を使用します。


読み取り専用モード:

NASは頻繁にアクセスされるデータを取得し、インストールされているSSDにコピーします。


  • リクエストされたデータがインストールされたSSDにコピーされていると判明した場合は、ADMはSSDの高速化を利用して、データを高速でアップロードします。


  • もし、リクエストされたデータがインストールされたSSDに見当たらない場合は、リクエストはインストールされたドライブにフォールバックします。 これは通常、SSDよりも低速です。リクエストされたデータもSSDにコピーされ、今後のリクエスト時にパフォーマンスが向上します。


  • キャッシュドライブの容量がいっぱいになると、同程度のサイズの最も古いデータが最近リクエストされたデータに置き換わります。


読み取りと書き込みモード:

読み取りと書き込みモードからの読み取りは、読み取りモードと同じです。

読み取りと書き込みモードはクライアントからSSDに直接データ書き込む機能を追加します。SSDはハードドディスクよりも高速であるため、SSDキャッシュで読み取りと書き込みが有効になっている場合は、通常よりも書き込み処理は高速になります。

  • キャッシュドライブがいっぱいになると、アクセスされていない最も古いデータがハードディスクに戻されます。


SSDキャッシュは、そのメリットを最も簡単に利用できる多くの機能があります。

  • 読み取り専用モードは、頻繁に変更されない小さなファイルに最適です。例えば、複数の人への写真の共有やダウンロードなどです。
  • 読み取りと書き込みモードは、頻繁に変更される小さなファイルに最適です。例えば、オーディオ、ビデオ、写真の編集、ウェブサーバのメンテナンスです。
  • SSDキャッシュは、ビデオファイルの再生と音楽ファイルのストリーミング再生に対して大きな効果はありません。

注意:小さなファイルとは、1MB以下のファイルを指します。




2. SSDキャッシュの設定

設定する前に、以下の項目を確認してください。

  1. ASUSTORは下記のモデルがSSDキャッシュをサポートしています。AS31/32、AS50/51、AS52/53、AS54、AS61/62、AS63/64、AS65、AS66、AS67、AS68、AS70、AS71 シリーズ。
  2. この記事はM.2 SSDの設定方法を紹介します。2.5”SSDでキャッシュを作成することも可能です。設定方法はM.2 SSDと似ています。
  3. SSDの容量を分割して、キャッシュとストレージを同時利用することは出来ません。
  4. 1つのSSDキャッシュは1つのボリュームにのみ使用できます。

ステップ1

  • M.2 SSDを使用している場合は、最初にNASの電源を切って、SSDをインストールしてください。SATA SSDを使用している場合は、NASの電源が入っているときにインストールできます。
  • NASを起動し、ADMから[ストレージマネージャ]を開きます。[ボリューム]から、[SSDキャッシュモード]を選択します。
  • [管理]をクリックして、[SSDキャッシュ]をクリックします。


ステップ2

  • SSDキャッシュのモードを選択します。


ステップ3

  • 1台もしくは複数のSSDを選択します。


ステップ4

  • 設定を確認します。


キャッシュドライブが作成されると、ボリュームアイコンがそのステータスを反映して変化します。


アクセラレーションドライブの一部であるSSDは、メンテナンスの実行、RAIDの変更や容量の拡張などの際には、NASから安全に取り外す必要があります。


[管理]の[SSDキャッシュ]をクリックして、キャッシュの使用量と読み取りヒット率を確認することができます。 読み取りヒット率が高いほど、効率がよくなります。




3. SSDキャッシュの削除

一部の形式のメンテナンスでは、SSDキャッシュを削除する必要があります。新しいNASに移行したり、RAIDレベルの変更やキャッシュ容量を拡張する場合、またはSSDキャッシュが不要になった場合は、SSDキャッシュを安全に削除する必要があります。

ストレージマネージャ]の[ボリューム]をクリックし、[管理]をクリックして、[SSDキャッシュ]を開きます。


ボリュームからSSDキャッシュを削除するには、[SSDキャッシュを削除します]をクリックします。SSDキャッシュを削除している間は、NASの電源を切ることはできません。NASの電源が切れたり、何らかの方法でキャッシュの削除が中断されると、データが消失する可能性があります。完了後、SATA SSDを取り外すか、NASの電源を切ってM2.SSDを取り外すことができます。




4. 注意

  1. M2.SSDのインストールについては、クイックインストールガイドを参照するか、こちらのビデオをご覧ください。https://www.youtube.com/watch?v=LhdtX9QCIZQ
  2. SSDキャッシュの1Gbごとに約512kbのシステムメモリが必要です。
  3. システムの安定性を確保するために、ADMは合計メモリの4分の1のみをSSDキャッシュに割り当てることを許可しています。 ADMはキャッシュサイズと使用可能なRAMに基づいて、メモリスペースを自動的に確保します。

以下に、ASUSTOR NAS デバイスのさまざまなサイズの SSD キャッシュドライブに必要な RAM 容量を示します。

たとえば、Lockerstor 4 Gen2 でキャッシュに 4 TB のキャッシュサイズを使用する場合、1820 MB の RAM が必要です。SSDキャッシュに使用されるRAMは、総メモリ容量の4分の1までしか使用できないため、最低限必要な総RAMサイズは8GBとなります。これは、前述のLockerstor 4 Gen2が標準で4 GBのメモリを搭載していることを意味し、4 TBのSSDキャッシュをフルに使用するには8 GBにアップグレードする必要があります。


SSDキャッシュサイズ 最小RAM容量 SSDキャッシュによる総RAM使用量
1 TB 2 GB 455 MB
2 TB 4 GB 910 MB
4 TB 8 GB 1820 MB
8 TB 16 GB 3640 MB
16 TB 32 GB 7280 MB
32 TB 64 GB 14560 MB
64 TB 128 GB 29120 MB


参考

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